自分が持つ知識は当たり前ではない
現場で働く専門職と管理者の間には、知識や認識に差がある事も多い。まして、そのサービスを利用する側になれば尚更だろう。専門職のスタッフにとっては当たり前の事でも、細かい知識を持ち合わせてなければ何を基準に判断して良いか分からないケースも多い。
リハビリの現場を例に挙げると、患者が病後の回復期に身体の不自由を訴えており、家族も付き添いながら症状を改善させる目的でリハビリを行っているケースがある。この時に専門職は、リハビリの経過を見ながら回復の見込みや後遺症の有無を検討する事がある。
症状によって適切なプログラムを組んだり、状況に応じて内容の変更や増減を行う事もある。しかし、専門職と管理者の方針の違いや認識の差がリハビリを円滑に行えなくしている原因になっているケースもある。
また、患者側の希望的観測や思い込みが原因で意見の食い違いや、トラブルに発展するケースもある。リハビリの進捗は症状や本人の気持ち次第で大きく変わり、10人いれば10通りの経過となる。
このような状況で、専門職が一方的に進捗情報のみを伝えるような説明では、管理者も患者も十分に状況を理解する事はできない。不十分な説明が続けば双方共にストレスを感じる事になり、信頼関係を築く事ができずに良い結果を出せなくなってしまう。
現場で働く専門職は、自分が持っている知識と経験は当たり前のものだと思わず、相手の反応を見ながら円滑にコミュニケーションを行えるよう努める事が重要である。
医療に関する専門職を知る上で参考にできるサイトがあったので、ここで紹介しておこう→(専門職ってどんな仕事?~医療編~)